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利用例(2)離職率を減らす

早期離職防止を経営課題とするA社は社員のエゴグラムデータを分析し、早期離職者を大きく3つのタイプに分類をしました。
それぞれのタイプに対する対応策を立てることで、離職率を抑えることができました。

1.ストレスに耐えられなくなり離職するタイプ

<エゴグラム傾向>
ACとRCの差が顕著で、周囲に必要以上に気を遣い、自分を抑える傾向が強いとともに、「なにくそ」というがんばりがきかないので、AC的要素の影響を全面的に受けてしまい、ストレスを蓄積し、自信を失い、踏みとどまることが出来なくなります。

<対策>
このタイプは自分の感情を余り表に出さない(抑圧的)。仕事はまじめにコツコツとこなし、態度も一生懸命です。従って、一見すると変化がわかりませんが本人は悩んでいるケースも考えられますので日常からこまめに声掛けや励ましなどのコミュニケーションをとり、話をよく聴き、よき相談相手が職場にいることを認識して貰うことが必要です。このタイプは人に承認されることが喜びにつながり、モチベーションを高めるので、仕事に対しての感謝の気持ちなど、小さなことでも本人に伝えることが大切です。

2.上司や組織へ反発心を抱いて離職するタイプ

<エゴグラム傾向>
相手に合わせる受動的な言動よりも「なにくそ」という感情が勝っているタイプです。良い方向に出ると「がんばり屋」、「根性がある」等の良い面も沢山ありますが、職場や人間関係に不満や反発を持つ傾向が強く、その不満がエネルギーとなって離職に至ります。

<対策>
口をとがらす、あごを突き出す等のしぐさから感情が表に出るので、分かりやすいタイプです。対策としては何に不平・不満を持っているのか、きちんとヒアリングをすること、その感情を上司・組織として受け止める姿勢を持っていることが大切です。必要以上に反応する傾向が強いので、時々不満感情のガス抜きを行い、合わせて精神的に成長させる(大人になる:ガマンを学ぶ)アプローチが必要です。

3.組織や環境をさっさと見極め、離職するタイプ

<エゴグラム傾向>
Aが他と比較して突出して高く、RCが低いことが特徴です。RCが低いのでいわゆる「負けん気」という概念があまりなく、高いAゆえに「ここは合わない」、「ここは違う」等の判断をかなり早期にしてしまい、離職に至ると考えられます。

<対策>
このタイプは感情表現はあまりなく、冷静・沈着なイメージで一見非常に有能な人材であることが多いです(実際、有能です)。このタイプへの対策としては、この仕事を続けていくことの意味(キャリア的・収入的・やりがい等)を認識させることが近道です。自分にとってメリットがあるか・ないか、損か・得か、ということをきちんと話し合っておくことが重要です。将来どうなっていくか中長期展望を見せてあげることも対策となってきます。

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